事業を行っていく上で、快適な環境を整えるのは大切な事です。
オフィス探しは、そのための重要な要素です。

でも、慣れない土地で自社に最適なオフィスを探すのは、
日本以上に骨の折れる作業です。

こちらでは、
シンガポールのオフィス事情やオフィスの種類、
そして、オフィス選びのポイントや
契約の際に注意点しなければいけないことなどをご紹介します。

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日本とは異なるシンガポールのオフィス事情

オフィスを探す前に、まずは日本とシンガポールの
オフィス事情の違いを把握しておきましょう。

1.用途規制が厳しい

東京23区内とほぼ同等の面積のシンガポール。

限られた土地を有効利用するために、
常に、都市計画の整備が厳格に進められています。

建築関係の法律や用途規制が厳しく、
物件の立地・使用目的などにも大きな制限があります。

オフィスの建設が認められているエリアも、
政府によって、詳細に定められています。
郊外にオフィス物件が極端に少ないのは、このためです。

2.オフィスの契約期間が短い

日本と異なり、シンガポールの標準的な賃貸契約期間は3年。

そのため、
3年毎に家賃の交渉が必要となってきます。

景気の変動などにより、
家賃相場は大きく変動することが多いので、
家賃交渉を頻繁に行う必要が出てくる場合が多いです。

3.住宅のオフィス使用はみとめられていない

住宅をオフィスに転用することは、
原則として禁止されています。

政府に申請し、使用認可を取ることは可能ですが、
申請ができる業種や
住宅内で働くことができる従業員数に制限があります。

このため、住宅をオフィスと利用できるのは、
ごく小規模のオフィスに限られます。

また、賃貸物件の場合は、
予め家主の同意も必要となります。

ただし、従業員を雇うことなく、
個人的に自宅で事務作業などを行う場合は、
オフィス用途使用の申請は、必要ありません。

4.小さめのオフィスの供給が少ない

日本と比べ、
小ぶりのオフィスの供給が極端に少ないのが
シンガポールの特徴です。

これは、ビルの貸出における最小単位の面積が大きいためです。

世界的にも有名な金融機関が集まっている、
マリーナ・ベイ地区にある、
一流物件の場合、
通常2,500平方フィート(232平米)未満の賃貸物件はありません。

その他一般のビルでも、
最低面積は1,000~1,500平方フィート(93平米~134平米)程度の物件が多く、
小さな単位での貸出を行っている物件は、
ごく一部のビルに限られています。

5.急に、立ち退きを言い渡される場合がある

常に開発を進めているシンガポールでは、
古いビルを簡単に取り壊し、
新しいビルを建てることが
頻繁に行われています。

その為、家主が3ヵ月程度の告知期間で、
借主に補償無しで、
立ち退きを要求できる条項が
賃貸契約書に盛り込まれている場合が、ほとんどです。

せっかく高い内装費を払って、オフィスを整えても、
急に立ち退きになってしまう場合もあります。

予め再開発の予定を、
出来る限り確認することをお勧めします。

また、契約書のチェックはしっかり行いましょう!


シンガポールのオフィス事情、日本との違いなど、
ご理解いただけましたか?

次に、シンガポールで賃貸が可能なオフィスの種類などについて
見ていきましょう!

 

オフィスの種類とそのメリット・デメリット

シンガポールにあるオフィスの形態と、
そのメリット・デメリットをご紹介致します。

ご自身の事業との関連性や予算を考慮して、最適な形態をお選びください。

バーチャルオフィス

バーチャルオフィスとは
「実際の業務スペース」を構えることなく、
ビジネスを行う際に、必要なオフィスの住所、
電話番号などの情報だけを、
レンタルすることができるサービスです。

法人を登記するだけで、実際の事業は行わないという場合や、
業務は自宅で行うが、
自宅住所を登記住所として使用したくない場合などに利用されます。

郵便受け取り・保管や、電話転送サービス等と併せて
住所貸しのサービスを提供している場合が多いです。

メリット:
・会社設立時の初期費用を、大幅に節約することができる
・一等地の住所が使用できる

デメリット:
・実際の業務を行う事はできない

コワーキングスペース・シェアオフィス

日本で急速に増えてきたオフィスの形態ですが、
シンガポールでも、徐々に増えつつあります。

シェアオフィス

同じオフィス・スペースを複数の企業や個人が、
「時間貸し」や「月貸し」で共有するオフィス形態です。

バーチャル・オフィスとは異なり、
実際の業務スペースの確保はできます。

ただし、通常のオフィスや
レンタル・オフィスのように、
個人の個室スペースはありません。

複数の利用者と、
ワーキングスペースを共有することになります。

コワーキングスペース

基本的には、シェアオフィスと同様の形態ですが、
シェア・オフィスと異なるのは、
コワーキングスペースが
各個人が独立して働いているものの、
相互にアイディアや情報を交換できる、
コミュニティ・スペースという目的を持っている点です。

シェア・オフィスよりも利用者間の交流が盛んで、
ビジネスコミュニティが広がる可能性はありますが、
集中して個人で作業したい方には、
あまりおすすめできません。

メリット:
・実際の業務スペースがある
・通常のオフィスやレンタルオフィスを借りるより安価である
コワーキングスペースの場合
・他の利用者とのコミュニケーションを通して人脈や新しいアイデアを思いつきやすい

デメリット:
・個室空間がないため、プライベートが必要な場合は向いていない
・備品の保管場所が定まらない(ロッカーを整備しているオフィスもあります)

レンタルオフィス(サービスオフィス)

日本ではレンタル・オフィスと呼ばれていますが、
シンガポールではサービス・オフィスと呼ぶのが一般的です。

個別に仕切られた空間には、予め机や椅子などの備品が備え付けられています。
会議室、コピー機、FAX、受付やパントリー等を他のテナントと共有します。

インターネット環境なども既に整っており、
オフィス立ち上げの際の面倒な手続きは、一切必要ありません。
直ぐにビジネスを始めることができます。

本格的なオフィスを構える前の、
暫定的なオフィスとしての利用にも適しています。

メリット:
・初期投資や手間・時間をかけることなく業務をすぐにスタートさせることができる
・短期間の契約が可能
・コワーキングスペースやシェア・オフィスと異なり、専用スペースを使用するので、
個人の備品の管理が容易、プライペートが重視される

デメリット:
・一般のオフィスと比べると割高である。
・複数以上のスタッフを雇用し、
ある程度の広さが必要な場合は一般のオフィスの方が経済的。

一般のオフィス

シンガポールで本格的に事業を行い、従業員を雇う予定がある場合は、
やはり一般的なオフィスを構えるのがおすすめです。

外資系の企業が多く、出入りも頻繁なためか、
日本に比べると、保証金額がそれほど高くなかったり(家賃の3ヶ月分)
審査もそれほど厳しくはありません。

ただし、日本のように小規模のオフィスビルが少ない事と、
供給量自体も少ないので、限られた選択肢から選ぶ必要があります。

メリット:
・自社に適したレイアウトが可能
・中規模以上の事業を継続して行う場合は、サービス・オフィスより経費が安くなる
・来客の出入りは、自社でコントロールができる
・日本より、敷金の金額が安い

デメリット:
・賃貸契約の中途解約は基本的に認められていない
・レンタル・オフィスと異なり、初期費用がかかる
・什器・備品等を揃えたり、環境を整えるのに手間や時間がかかる
・小さなスペースの物件が極端に少ない
・賃貸の手続きが、他の形態に比べて煩雑

業種別、オフィスを構えるのにお勧めのエリア

こちらでは、シンガポールの主なオフィスエリアと業種別お勧めエリアをご紹介します。

ラッフルズ・プレイス(Raffles Place)

シンガポールの金融の中心街。 日本でいえば丸の内や大手町のようなエリアです。

古くからシンガポールに進出してきた、有名大手の日系企業の多くも、
この永リアにオフィスを構えています。

賃料も比較的高額な物件が多いのが特徴です。
また、ほとんどのサービス・オフィスがこのエリアに集中しています。

最近では、日本のデベロッパーによる大規模な再開発も進められています。

一番有名なオフィス・エリアなので、一等地に住所を構えたい企業には、
おすすめです。

また、一般のオフィス、サービス・オフィスとも比較的供給量が多いです。

タンジョン・パガー(Tanjong Pagar)

ラッフルズ・プレイスから地下鉄で一駅のところにある、タンジョン・パガー
ラッフルズ・プレイスと比べるとやや小ぶりのビルが多いエリアですが、
近年では、建て替えや新築ビルの建設も進み、有名企業も多くなってきました。

地下鉄の駅に直結したショッピングモールも完成し、
これからさらなる発展が予想されるエリアです。

ラッフルズエリアと比べると、
比較的新しい企業が、オフィスを構える傾向にあります。

単身、少家族向けのコンドミニアムも多くあるので、
職住近接を希望している方には、最適のエリアです。

マリーナ・ベイ・ファイナンシャル・センター (MBFC)

3つのタワーからなるビジネスセンターと中心としたエリアで、
現在も開発が進んでいるエリアです。

シンガポールの中では、新しく開発されたエリアで、
大手金融機関がビルの殆どを占めているいます。

最寄り駅は、ダウンタウン線のダウンタウン。
ラッフルズ・プレイス駅 とも大きな地下街でつながっています。

小規模のオフィスの供給はありませんが、
サービス・オフィスが大手ビルにテナントとして入っています。

また、エリア内に大規模なコンドミニアムも多く、
自宅をオフィスと使用している日本人も多いのが特徴です。

ハーバーフロント(Habor Front)

地下鉄のイエロー・ラインとパープル・ラインの始発駅で、
セントーサー島への入り口でもあるハーバー・フロント。

以前は、港湾関係のオフィスを中心としたエリアでしたが、
日本人建築家、伊東豊雄設計の大型ショッピングセンターVivoCity建設時に
オフィスエリアも増設され、外国の大手企業が多く移転してきました。

ラッフルズ・プレイス等に比べると、メーカー系の企業が多いのが特徴です。

比較的小さな面積でも、オフィスの貸出をしているので、
一般のオフィスを希望している企業には、
狙い目のエリアかもしれません。

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