シンガポールのインターナショナルスクールに通うためには、
・家族の一員として、シンガポールに長期滞在するための、
ディペンデント・パス(DP)
あるいは
・通学先である学校から申請してもらう、
スチューデント・パスのいずれかを取得する必要があります。

この2つのパスの申請に際して、
2019年2月、新しい法律が定められました。

その新しい法律とは?

それは、ワクチン接種の記録をビザ申請の前に役所に提出しなければならない、という決まりです。
12歳以下のお子様がシンガポールに長期滞在する場合は、
予め、Health Promotion Board (HPB) にワクチン接種の記録を提出、
HPBからシンガポール長期滞在に必要なワクチン摂取はすべて完了したという、
証明書を取得しなければなりません。

この新しい法律施行のおかげで、
2019年7月時点では、
12歳以下のお子様のDPやスチューデントパスの発行に、
かなりの混乱と遅れが未だに生じているようです。

新しい決まりについての詳細は、
以下のページ(英文)からご覧頂く事ができます。
HPBのワクチン証明書についての説明

英文を読むのは、大変!という方向けに、
本日はこのワクチン証明書の発行について、
詳しくご説明させていただきます。

この証明書の発行手続きですが、正直申し上げて、
シンガポールの申請手続きの中でも
かなり煩雑な手続きに相当する印象を受けます。

 

ワクチンの証明書発行の手続きが面倒な理由

これまでは年齢に関わらず、父親(あるい母親)の就労許可(EP)が発行されれば、
就労許可取得とほぼ同時期に、
お子様のDPも、取得する事が可能でした。

しかし、この新しい法律が制定されたことにより、
12歳以下のお子様のビザ取得までの日数が、
以前より1ヶ月ほど余計にかかることになりました。

何故、スチューデントパスや、DPの発行が遅れるのか?

1.すべての書類は英文で提出しないといけないから

この法律で、12歳以下のお子さんに接種を義務付けているのは、麻しんとジフテリアの予防接種です。
ただし、証明書を発行してもらうには、過去に接種したすべての予防接種の記録を英文で提出する必要があります。

日本の場合、接種記録を英文に訳してもらうのは、なかなか大変です。
東京のある程度の規模の病院であれば、英文訳の接種記録を出してくれるようですが、一般の病院-特に今までそのような経験のない病院では、なかなか対応は難しいと思います。

更に、HPBが用意した書類にも同じように、これまでのすべてのワクチン接種記録を医師に記入してもらわなければいけません。

過去の接種記録を病院側の証明書とHPBが用意した、合計2つの証明書を提出しなければいけない訳です。

日本の病院の中では、ちゃっかりこのシステムに便乗して、かなりの高額で証明書の記入を代行してくれる病院があるようです。

2.日本とシンガポールでワクチン接種の基準が異なるから

英文訳の書類を揃えるという第一関門を突破しても、
さらに面倒なことが待ち受けています。

それは、シンガポールで定めているワクチン接種の基準と、
日本のそれが異なるという問題です。

先にも申し上げたように、シンガポール政府が、
長期滞在する12歳までのお子さんに必ず義務付けているのが、
ジフテリアと麻しん(はしか)のワクチン接種です。

この2つの接種の基準がシンガポールのそれに沿っていないと、
証明書を発行してくれません。

 

証明書発行までの手順

では、それぞれのワクチン接種のスケジュールを見ていきましょう。

シンガポールのスケジュール

(1)ジフテリア:
   生後3〜5ヶ月時に行う予防接種は最低4週間隔

(2)麻しんの2回目:
   月齢 15~18 ヶ月の期間に1回目から最低4週間間隔

日本のスケジュール

*自治体ごとにスケジュールが異なる場合があります。
(1)ジフテリア初回接種:
   生後3~12 ヶ月の期間に 20~56 日の間隔で3回
   追加接種:
   3回目の接種を行ってから6ヶ月以上の間隔をおいて1回(4回目)
   11~ 12 歳の期間に1回(5回目)

(2)麻しん初回接種:
   1歳に到達してから1回、
   追加接種:
   5~7歳の間に1回

もし、シンガポールに来るお子様が、
18ヶ月以上で5歳未満の場合、
シンガポールの基準である、
麻しんの2回めの接種を受けていないことになります。

申請はオンライン上で行われる為、
麻しん、2回目の記述項目が空欄になってしまいます。
その場合、申請自体が行えなくなります。

シンガポールでの長期滞在が決まった場合は、
予め追加のワクチン接種を受ける必要があります。

また、ジフテリアの接種間隔が、日本では4週間を切る場合があります。
日本の基準を認めてくれるとの記事を見かけましたが、
HPBに直接問い合わせた際(2019年7月)
「もう一度、接種をして下さい」と言われたので、
正しい情報が不明です。

その都度HPBの確認する方が確実です。

申請までの手順

こちらでは、申請までの手順を
ステップ・バイ・ステップでご説明致します。

1)日本で接種したワクチンの記録を英文に訳してもらう。
 -都内の大きな病院では可能な場合が多い。

2)シンガポールのHBPからの書類にも
  医師から、ワクチンの記録を記入してもらう。
  -用紙には、病院のスタンプと書類を記載した医師の署名が
  必要となります。

3)1)2)が揃ったら、その他の書類と一緒にオンラインで申請を行う。
  その他必要な書類
  ・お子様と保護者どちらかのパスポートのコピー
  ・お子様の出生証明書
  (戸籍謄本があれば、シンガポールの大使館で発行してくれます。)

   ちなみに、申請の代金はS$35です。

4)20日から1ヶ月後に証明書発行のお知らせメールが届きます。
  WEB上には、混み合っているので、20日以上かかるとありましたが、
  6月下旬に申し込んだ際は、1ヶ月以上かかりました!

5)WEB上から証明書をダウンロード。

ここでやっと、DPやスチューデントパスの申請ができるようになります!

このダウンロードした証明書の番号を、DPの申請やスチューデントパス申請に使用します。

証明書発行の手続きを早める方法はあるのか?

残念ながら、これは管轄のHPBの作業がどのくらいで終わるかを、
じっと待つのみで、発行を早める手段はありません。

ただし、DPやスチューデントパスの申請を行う、行わないに関わらず、
予め、この証明書の発行申込みを行う事は可能です。

なので、予めシンガポールに家族で移住される予定が決まっている方は、
就労許可申請と同時、あるいはそれに先駆けて、
まず、はじめにお子様のワクチンの接種記録を取得し、
HPBに申請を出してしまうというのも、1つの方法です。

スチューデントパス申請予定の場合は、
学校は決定していなくても、
シンガポールで就学する事が決定した時点で、
申請してしまっても良いでしょう。

 

申請してみた感じた、改善してほしい点。

最後に、実際に申請をしてみて、感じたこと。
ここはもう少し改善してくれたら良いのになあ~という点を、
少しだけ、書かせて下さい。

何故、同じ記録を3回も書かなければいけないの?

手順の項目をみて気づかれた方もいるかも知れませんが、
1)と2)で記入されている項目は同じなのです。
何故、同じ情報を2回記入しなくては行けないのか?

また、ワクチンの接種はかなりの数に及ぶので、
一つ一つのワクチンの種類や接種日を確認するのは
かなり手間のかかる作業になります。

上記でご紹介した、証明書の発行を受け付けている日本の病院では、
発行までに1週間ほどかかったと言うご連絡も頂いています。

更に、この記録をオンライン上ですべて記入して申請をしなければいけないのです。
これまた、かなり注意を要する作業です。

合計で、同じ記録を3回も違う書式に記入することになります。
もっと簡素化できないものでしょうかね。

必要なのは、麻しんとジフテリア。
なのに全ての接種記録を提出するのは、かなりの手間!

シンガポール政府が、今回の法改正で外国人の子供の長期滞在で義務付けているのは、ジフテリアと麻しんの2つ。

それならば、他の予防接種の記録も何故
事細かに報告しなくてはならないのでしょうか?

せめてオンラインで入力する項目は
この2つに関連するワクチンを接種済みかどうかの確認に留めてもらえないでしょうか?

これだけでも、申請作業の手間やミスがかなり改善されるような気がします。

もう少し早く発行してくれないだろうか?

やはり申請から1ヶ月待たないと、証明書を発行してもらいえないというのは、
かなり大変です。

ただ、接種したすべてのワクチンのチェックを、HPBで行っているとすると、
時間がかかるのは、無理もないと思ってしまいます。

なのでやはり、申請時に提出する書類に関してもう少し改良を加えてもらえると
かなり時間短縮、もちろんHPBの職員の手間も省けるのでは無いでしょうか?

 

今回は、シンガポールで2019年2月から開始された、新しい法律についてご説明させて頂きました。
このようにシンガポールは、かなり頻繁に制度が変わります。
調べていた情報が古くなってしまうのは、日常茶飯事です。

今回の情報が、シンガポールへ教育移住予定の皆様の参考になれば幸いです。

 

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