この記事は、コロナワクチンの証明とは関係のない記事です。

この記事は、特に下記の方向けに書かれています。

  • 12歳以下のお子様と一緒に、シンガポールへ移住をご計画中の方。
  • 12歳以下のお子様と一緒に、シンガポールへの母子留学をご計画中の方。

シンガポールでは、12才以下のお子様が長期滞在ビザを申請する際、
シンガポール健康増進庁(HPB)が発行する予防接種確認証(Verification of Vaccination)を提出する事が義務づけられています。

これは、2019年2月1日から実施された制度です。

具体的には
1.家族帯同パス(Dependant’s Pass=DP)
2.学生パス(Student’s Pass)
3.長期滞在パス(Long Term Visit Pass=LTVP)
などの長期滞在ビザ申請時に、
予防接種確認証(Verification of Vaccination Requirements)を提出しなければなりません。

接種が義務づけられている予防接種は、
「ジフテリア」(Diphiteria)と「はしか(麻疹)」(Measles)の2種類ですが、
予防接種確認証取得のためには、これまでに接種した全ての予防接種の記録を提出する事が必要です。

このページでは、この予防接種確認証について詳しくご説明いたします。


シンガポールのインターナショナル・スクールに通うためには、
・家族の一員として、シンガポールに長期滞在するためのディペンデント・パス(DP)を取得。
    あるいは
・通学先である学校から申請してもらう、スチューデント・パスを取得。
する必要があります。

この2つのパスの申請に際して、
予防接種確認証の提出は必須事項になっています。

予防接種確認証取得申請は、National Immunisation Registryのページ(英文)から行います。

この証明書の発行手続きですが、正直申し上げて、
シンガポールの申請手続きの中でも、かなり煩雑な手続だという印象を受けます。

当社では、証明書の発行のお手伝いもしておりますので、
ご希望の方は、下記のリンクからお申し込みください。

DP、スチューデントパス、LTVP取得のための予防接種確認証申請代行サービス

それでは本題に入っていきます。

 

シンガポールへの教育移住をご検討中ですか?

現地にて、教育移住・長期親子留学(移住)を全ての面からサポートします。

まずは専門家へ現在抱えている悩みや疑問を相談してみませんか?

 

2019年から施行された制度です

2019年2月以前、シンガポールではビザ取得の際、
特に予防接種の証明を提出する必要はありませんでした。

父親(あるい母親)の就労許可(EP)が取得できれば、
ほぼ無条件でお子様の帯同ビザ(DP)を取得する事は可能でした。

しかし、この制度が施行されたことにより、
帯同するお子様が12歳以下の場合、 予防接種確認証を事前に取得する必要が出てきました。

かなり突然の開始だったため、
施行開始時は12歳以下のお子様のDPやスチューデントパスの発行に、混乱と遅れが生じました。
申請から取得までの期間は、申請の時期によってかなり開きがあります。

各学校(特にインター校)の入学前には、かなりの日数を要することがあります。

予防接種確認証(Verification of Vaccination Requirements)を取得するまでは
ビザ申請自体が行えないため、
ビザ取得の予定がある方は、 早めの申請をオススメします。

予防接種確認証、発行申し込みが面倒な理由

オンライン化が進んでいるシンガポールでは、
各種手続きがとても簡素化していると感じています。
ところが、このHPBの証明書申請に関しては、
とにかく無駄が多いと言うか、かなり煩雑な印象あります。

ここからは、今後改善をしてほしいという願いも込めて、
申請時の問題等を含めたご説明をさせて頂きます。

1.全てのワクチン接種記録を英文で提出しないといけない

シンガポール政府が外国人の12歳以下のお子さんに接種を義務付けているのは、
麻しんとジフテリアの二種類の予防接種です。

なのに、この予防接種確認証発行には、
過去に接種したすべての予防接種の記録を英文で提出する必要があります。

日本の場合、接種記録を英文に訳してもらう機関を見つけるのは、
都市部以外は、なかなか大変なようです。
また、病院で記入してくれても、病院(医師)が不慣れなためか、
記載事項に不備があることが多いです。

更に申請をややこしくしている原因として、
HPBが用意した書類にも同じように、
これまでのすべての予防接種記録を医師(病院)に記入してもらわなければいけないと言う事実があります。

過去の接種記録の英文証明を提出すると同時に、
HPBのサイトからダウンロードする書類への記載も必要なのです。
ほぼ、同じ内容の2つの証明書を提出しなければならないのです。

何か、とても無駄が多い作業と感じています。

英文の証明書はどうやって入手するの?

英文の予防接種証明書の発行は、
まずは、かかりつけのお医者様に相談してみてください。
お医者様が対応してくれないときは、
ネットで「英文予防接種証明 シンガポール」などで検索すると医療機関が出てきます。

ただし、コロナ流行後はコロナに関するワクチンの情報が多くなっているため、
検索時には、間違えないように気をつけてください。

2.日本とシンガポールで予防接種の基準が異なる

英文訳の書類を揃えるという第一関門を突破しても、さらに面倒なことが待ち受けています。

それは、シンガポールで定めている予防接種の基準と、日本のそれが異なるという問題です。

先にもご説明させて頂いたように、シンガポール政府が長期滞在する12歳までのお子さんに必ず義務付けているのは、
ジフテリアと麻しん(はしか)、2種類の予防接種です。

この2つの接種の基準がシンガポールのそれに沿っていないと、証明書は発行されません。

こちらは、シンガポールの子供の定期予防接種スケジュール (英文)です。
https://www.nir.hpb.gov.sg/fcine/#/navpage/imm-schedule

表に出てくる感染症の日本語訳です。(一部)
ジフテリア = Diphiteria、麻しん(はしか)= Measles、 おたふくかぜ=Mumps, 風疹=Rubella, Chickenpox=水疱瘡, Tetanus=破傷風, Pertussis=百日咳

ワクチン接種のスケージュール

では、日本とシンガポールの予防接種のスケジュールを見ていきましょう。

シンガポールのスケジュール

(1)ジフテリア:生後3〜5ヶ月時に行う
*接種の間隔は4週間以上空いていること。
・生後2か月以上4か月の間に1回目の予防接種を終えていること。
・以降、6か月までは2回目、12か月までは3回目の接種を終えていること。  
これらの接種間隔は4週間以上空いていること。

・10歳まで、3回目から6か月空けて4回目の接種を終えていること。
・12歳まで、4回目から6か月空けて5回目の接種を終えていること。

(2)麻しん: 初回接種:月齢12ヶ月まで、   
       追加接種:月齢 15ヶ月まで。 
*初回接種から追加接種までの間隔は4週間以上空いていること。

日本のスケジュール

*自治体ごとにスケジュールが異なっています。
必ずしも以下のスケジュール通りではありません。
どうぞ、ご了承下さい。

(1)ジフテリア: 初回接種:生後3~12 ヶ月の期間に 20~56 日の間隔で3回
         追加接種:3回目の接種を行ってから6ヶ月以上の間隔をおいて1回(4回目)           
        11~ 12 歳の期間に1回(5回目)

(2)麻しん: 初回接種:1歳に到達してから1回、   
        追加接種:5~7歳の間に1回

麻しんワクチン接種に関して生じる可能性のある問題

もし、お子様が18ヶ月以上で5歳未満の場合、
シンガポールの基準である麻しんの2回めの接種を受けていないことになります。

申請はオンライン上で行われる為、
麻しんの2回目の項目が空欄になってしまいます。
その場合、申請自体ができないという問題が生じます。

ジフテリアワクチン接種に関して生じる可能性のある問題

ワクチン接種間隔が、日本では、20~56日の間隔と定めているため、
4週間に満たない場合が出てきます。

日本の基準を認めてくれるとの記事を見かけましたが、
HPBに直接問い合わせた際(2019年7月)「もう一度、接種をして下さい」と言われました。

2021年8月に問い合わせた際は、あとから看護師から連絡させますと言われ、
その後対応してくれた看護師さんからは、
接種の日付をシンガポールの基準に沿って書き直し、提出するように言われました。

その一月ほど前の申請では、ワクチンの追加接種を指示されました。

このように、HPBの対応は本当にケースバイケースなので、
面倒ですが、シンガポールの基準に合わない記録があった場合は、
その都度HPBに確認する方が確実です。

申請までの手順

それでは、いよいよ申請のステップとなります。

1.英文書類の準備

まずは、必要な英文の書類を準備します。必要な書類は、以下の二つです。

1)ワクチンの接種記録(母子手帳に記載されている予防接種履歴)を英文に訳してもらう。

2)予防接種登録フォーム(Immunisation Registration Form)を医師に記入してもらう。
-用紙には、病院のスタンプと書類を記載した医師の署名が必要となります。

日本のお医者様の場合、英文の書類への記入に慣れていないことが多いので、
記入漏れが生じやすいです。
受け取ったあと、すぐにその場で確認されることをオススメします。

予防接種登録フォーム(Immunisation Registration Form)のダウンロードは下記のページから行えます。
National Immunisation Registry
(”Download Immunization Registration Form”をクリック。)

2.その他必要な書類の準備

証明書以外に下記の書類が必要となります。

・お子様のパスポートのコピー
・お一人の保護者パスポートのコピー  
・お子様の出生証明書 (戸籍謄本があれば、シンガポールの日本大使館で発行してくれます。)

3.HPBのサイトから申請

必要な書類がそろったら、いよいよ申請となります。

申請は、National Immunisation Registryのサイトから、登録して行います。
申し込み完了すると、WEB上に”発行には、おおよそ○○日かかります”と
大体の予定日数が表示されます。

4.予防接種確認証発行が発行される

20日から1ヶ月後に証明書発行のお知らせメールが届きます。
20日以上かかると記載されていた際は、実際には1ヶ月以上かかったときがあります。

特に入学シーズンにぶつかると、発行までの期間は長くなります。
入学のタイミングに間に合わないという事が起こらないよう、注意が必要です。

5.WEB上から証明書をダウンロード

結果はEメールで通知されます。
書類の不備がなければ、早くて20日前後、
遅ければ1~2ヶ月後に申請が承認されたと言うメールが届きます。

指示に従い、「Verification of Vaccination Requirements 」をダウンロードします。

6.DP, スチューデントパス、LTVの申請

ダウンロードした「Verification of Vaccination Requirements」を、管轄省庁に提出。
*申請先は、DPの場合はMOM。スチューデントパスの場合はICAです。


予防接種確認証申請に必要な書類はこの5つ!

    • 医師の署名入りの予防接種証明書
    • 子供の予防接種記録
    • 子供の出生証明書
    • 子供のパスポート
    • 親のパスポート (一人分)

証明書発行の手続きを早める方法はあるのか?

申請後お客様から、
「認可を早める方法はないのか?」と質問されたことがあります。

残念ながら、管轄のHPBの作業がどのくらいで終わるかを、
じっと待つのみで、発行を早める手段はありません。

ただし、DPやスチューデントパスの申請を行う、行わないに関わらず、
予め、予防接種確認証発行申請を行う事は可能です。

この証明書の期限は誕生日から10年間です。

なので、シンガポールにご家族で移住される予定が既に決まっている方は、
就労許可申請に先駆けて、まず、お子様のワクチンの接種記録を取得し、
HPBに申請する事をオススメいたします。

母子移住等で、スチューデントパス申請予定の場合は、
学校は決定していなくても、シンガポールで就学する事が決定した時点で、
申請してしまっても良いでしょう。

申請してみた感じた、改善してほしい点。

実際に申請をしてみて、感じたこと。
ここはもう少し改善してくれたら良いのになあ~という点を、 少しだけ書いておきます。

何故、同じ記録を3回も書かなければいけないの?

手順をチェックして気づかれた方もいるかも知れませんが、
1)と2)で記入しなければいけない項目は全く同じなのです。
何故、同じ情報を2回記入しなくてはいけないのでしょうか?

あるお客様には、同じだから2通も不要でしょうと言われ、
「とりあえず政府発行の書類(Immunisation Registration Form)だけで申請をして下さい。」 とお願いされました。
もちろん、そんな事をしたら、書類不備で戻ってきてしまいます。

また、ワクチン接種はかなりの数に及ぶので、
一つ一つのワクチンの種類や接種日を確認するのは、かなり手間のかかる作業になります。

更に、全く同じ記録をオンライン上ですべて記入して申請をしなければいけないのです。
これまた、かなり注意を要する作業です。
聞き慣れないワクチンの種類が、沢山あるのでなおさらです。

合計で、同じ記録を3回も違う書式に記入することになります。
これって本当に必要なことなのでしょうか?
もっと簡素化できないものでしょうかね。

必要なのは、麻しんとジフテリア。なのに全ての接種記録を提出するのは、かなりの手間!

何度も言いますが、
シンガポール政府が義務付けているのは、 ジフテリアと麻しんの2つのワクチンです。

それならば、なぜ、
他の予防接種の記録も接種日まで含めて、詳細に報告しなくてはならないのでしょうか?

せめてオンラインで入力する項目だけでも、
この2つワクチンの接種記録のみに留めてもらえないでしょうか?
あるいはその他接種済みのワクチンに関しては、
名称のみの記載に留めるなどの策はないのでしょうか?

これだけでも、申請作業の手間やミスがかなり改善されるような気がします。

もう少し早く発行してくれないだろうか?

やはり申請から約1ヶ月待たないと、
証明書を発行してもらいえないというのは、 かなりのストレスです。

接種したすべてのワクチンのチェックを、
HPBがマンパワーを使って行っているとすると、
時間がかかるのは、無理もないと思ってしまいます。

なのでやはり、申請時に提出する書類に関してもう少し改良を加えてもらえるとかなり時間短縮、
もちろんHPBの職員の手間も省けるのと思うのですが。

この制度ができてから、4年以上になりますが、
依然として申請方法は制度開始時とほとんど変わりません。
効率を重んじるシンガポール政府のやり方としては、とても不思議です。


申請時に気を付けておいた方が良いこと。
証明書発行までにはかなり時間がかかる
入国者が少ない時期でも最低2週間はかかる。
ピーク時は1ヶ月以上
とにかく早めの対応がオススメ!


繰り返しになりますが、事前の書類準備から申請手続き、証明書発行までには、
かなり時間がかかりますので、早めに対応される事をオススメします。

弊社でも予防接種証明の申請代行サービスを行っております。
ここまで読んだけれど、やはり自分やるのは、面倒そうと感じられた方は、
こちらのサービスをご利用ください。

ご希望の方はワクチン証明申し込みフォームからお申し込み下さい。

 

最後に

今回は、12才以下のお子様の長期滞在ビザ取得のための、
予防接種証明の申請手続きについて説明させて頂きました。

シンガポールでは、平常時においてもかなり頻繁に制度が変わります。
そのため、調べていた情報がすぐに古くなってしまう事が日常茶飯事におきます。
最新の一次情報の取得が大切です。

今回の情報が、シンガポールへ教育移住予定の皆様の参考になれば幸いです。

あなたのシンガポール教育移住に関する「悩み」や「疑問」を専門家に相談してみませんか?

2004年から現地にて日本人のお客様に、
移住サポートサービスを提供している、YHF PTE. LTD.では
インター校への入学をご希望の方のため、

学校の選び方から、
実際の見学、そして入学の手配まで
インター校入学に関する、あらゆるサポートをご提供しています。

現在、無料メール・オンライン相談を受付中です。

シンガポールへの移住を考えているけれど、
「自分の方向性はあっているのか」
「どうしたらシンガポールに移住が出来るのか」
などの質問に専門家がお答え致します。

ぜひ、この機会をご利用下さい。

クリックして、問い合わせフォームから相談する

皆様のご質問お待ちしております。

\無料相談受付中/